高松岳 小安岳〜山伏岳周回
 


2021年3月24日(水)〜25日(木)

 メンバー:嶋脇さん(青森県)、小田中 智
 コース:泥湯温泉〜小安岳〜高松岳(避難小屋泊)〜山伏岳〜泥湯温泉


 嶋脇さんから高松岳を周回したいという依頼をいただいたので、小安岳から登り避難小屋に1泊し、山伏岳を経て泥湯温泉に周回する計画とした。
 八戸を出発しての日帰りは到底無理で、どうせ泊まるのなら山に泊まった方が楽しい山登りとなるのである。

 秋田県の南東端に位置する高松岳は栗駒国定公園に属し、山伏岳(1315m)、小安岳(1292m)などを傘下に、1つの山塊を形成している。隣接する小安岳と、山伏岳を合わせて「泥湯三山」と呼ばれている。
 第4紀に噴出した火山で、主稜線はなだらかだが、浸食が著しく、急峻な渓谷を造り出している。山名はふもとの高松郷に由来し、かつては「焼山」とも呼ばれていた。
  山麓には、小安温泉郷や秋ノ宮温泉郷、泥湯温泉や湯ノ又温泉があり、また木地山こけしの里で知られる秋田いこいの村がある木地山高原には、桁倉沼やコケ沼などの景勝地も多い。
 雪がある時期は1件の温泉が営業しており、山伏岳への登りは緩やかなためバックカントリーには最適な山である。小安岳への登りは急で細い尾根もあるのでバックカントリーには向かないが、スノーシューやワカンを履いて、小屋泊まりをしながら周回をすると楽しい。小屋には石油ストーブがあるので、灯油を2Lも持参すると暖かい冬の夜を過ごせる。

24日(快晴)
 5時半に家に来ていただき、3時間かかって泥湯温泉に着いた。温泉からさらに秋ノ宮温泉へと国道がつながっているが、今は冬期閉鎖で泥湯温泉が終点となる。
 今日は素晴らしい天気で、高松川の奥には山伏岳方面の山が青空の中に見えている。温泉の側では望遠レンズを据えた若者がおり、訊ねるとイヌワシを観察しているという。
 小安岳への夏道は小安岳へと斜面をトラバースしていく道なので、尾根に取り付き尾根沿いに登って行くことにする。雪のある時期は沢沿いの夏道から離れ、尾根沿いに歩くと歩きやすいし安全である。
 急な登りをワカンを付けて登って行くとやがて尾根状に出た。今朝は冷えたようで、まだ雪面は硬く締まって潜らず快適な登行である。太い幹が立ち並ぶブナ林の隙間から、右手に山伏岳が見えてきた。
 小安岳へと続く尾根に出ると間じかに栗駒山が見え、離れて焼石岳が遠くに見えた。高松岳は小安岳に隠れて見えないが、明日に通過する山伏岳の緩やかな稜線が見えていた。風は穏やかで天気も良く、昼寝にはもってこいの天気だ。
 小安岳からは間じかに虎毛山、ぼんやりと鳥海山が見えており、のんびりと休みながら進んで行くと、間もなくやっと高松岳避難小屋が見えた。小屋へ緩やかに続く尾根の雪面は太陽に照らされて輝き、雪面に足跡をつけるのがもったいないくらいだ。
 小屋は結構古く正面入り口は雪に埋まりかけているが、冬期入り口はないので戸が開くように雪を掘る。半分外れた扉からは中に雪が入っていたが、二重扉になっていたので中は濡れがなかった。
 夜はまだ寒い時期なのでツエルトを張り、ゴクリとウイスキーを飲む。雪を溶かしてさっそく食事にする。私の夕食は、てっぽう焼き、刺身、豚の角煮である。嶋脇さんは細身の割には大食で、太らないから羨ましい。ウイスキーとコーラで乾杯する。
 まだ明るいが酔ったのでシュラフに入る。彼は日中勤務と新聞配達をしており、一日の睡眠時間は4時間ほどらしく、山に泊まった時だけ寝だめをしている。ちなみに今夜は12時間の睡眠予定だ。


泥湯温泉


高松川と山伏岳方面


山伏岳(左)


ブナの大木


山伏岳を背景に


焼石連峰


山伏岳


高松岳


栗駒山 右が東栗駒山


高松岳(左)、神室連峰(真ん中後方)、山伏岳(右)


高松岳へ続く稜線


小安岳にて


虎毛山


高松岳(左)、高松岳避難小屋(真ん中)、山伏岳(右)


高松岳避難小屋

タイム:泥湯温泉(9:30)→小安岳(13:55)→高松岳避難小屋(15:45)

25日(高曇り無風)
 6時に起床。玄関からは栗駒山が見えるのだが、すでに朝日は昇っていた。今日は曇りではあるが眺望が効く高曇りで、風は殆んどない穏やかな朝だ。
 山頂からは神室連峰が見え、つねづね縦走したいと言っている嶋脇さんはため息をついていた。縦走は2泊3日かかり八戸からだと移動時間もあるのできつく、車の回収にはタクシーの利用になる。4月に3連休がとれたら行きたいとの依頼があった。
 山伏岳への登りは長く、薄着になって登って行った。山頂からは今日も鳥海山がうっすら見えている。こんなに天気が良いのに登山者の姿はいっこうに見えない。
 ここからやっと昨日のスキーのトレースがあった。スキーのシュプールは弧を描くように曲がっており、思い通りに滑るのは羨ましいかぎりだ。私の尻スキーは直ぐに止まってしまうのでつまらない。
 しばらく行くとやっと単独のバックカントリーが来て、その後にまた単独者が来た。山伏岳への登りはスキーで登るのに適した斜面で、温泉まで車で入れるので人気のコースなのだろう。
 ずーっと下って行くと秋ノ宮温泉に行く冬期閉鎖された国道に出た。間もなく温泉である。
 尻滑りをウインターパンツを脱いでやったため尻は冷たく、早く温泉に浸かりたかったが残念ながら休みで、湯沢の町まで我慢した。遅い昼食を食べ、やっと温泉に浸かることができた。
 今回の2日間は良い天気に恵まれ、先週は強風で敗退の岩木山だったので、今回の楽しさはひとしおであった。


神室連峰 右から前神室岳、神室山、小又山、火打岳


高松岳にて 後方は山伏岳


神室連峰 右から前神室岳、神室山、小又山、火打岳


山伏岳 奥にうっすら鳥海山


山伏岳にて 奥にうっすら鳥海山


高松岳 左に栗駒山


右から山伏岳、1,261m、高松岳


泥湯温泉

タイム:小屋(8:10)→高松岳(8:25)→山伏岳(10:25)→泥湯温泉(12:55)
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